台風や地震或いは噴火などの災害が起こる毎に、気象庁では警報を発表してきました。
これは従来の災害レベルであれば、警報発令で十分間に合っていましたね。
しかし東日本大震災の大津波や、紀伊半島に上陸した2011年の台風12号は大水害が発生しました。
このような未曽有の災害レベルになると、警報だけでは対応しきれない場合があります。
これら災害をきっかけに気象庁では、特別警報を新設し2013年8月30日から適用してきました。
今回は特別警報について、種類や過去の事例などまとめました。
https://yukibe.work/archives/2273
特別警報とはどんなものか?
長崎県の五島・対馬では大雨特別警報が発表されています.発達した積乱雲がかかり続けており,これまでに経験したことのないような大雨となっています.普段災害が起きないと思われているような場所でも最大級の警戒が必要です.ご自身や大切な人の命を守るために最善を尽くしてください. pic.twitter.com/rK4XHdUIQy
— 荒木健太郎 (@arakencloud) July 20, 2019
近年では台風や地震の規模も、以前のものとは大幅に変わり、台風が上陸する毎に大雨、大洪水が発生するほどのレベルになっていますよね。
東日本大震災や台風12号では、以前の警戒レベルを大幅に超え、誰もが想像さえ出来ない未曽有の災害となってしまいました。
警報や注意報などは気象庁から発表され、自治体やメディアを通して情報を流します。
しかし以前どおりの発表だけでは、人々の心に危機感は届かないものです。
東日本大震災の津波の情報も、自治体から流れるサイレンやスピーカーからの大津波警報も聞き流してしまった方もいたようです。
実際にはどれくらいの大きさなのか、どれくらい危険なのかということは実感として伝わらなかったように思われます。
ただ広報の女性の「大津波です」「避難してください」の声を聴いて「ただならぬ事態」を感じたことで初めて避難した方もいらしたのではないでしょうか。
恐らく被害に遭われた方たちも、同じような思いにとらえていたと思います。
まさかこんな巨大な津波が目と鼻の先のところまで押し寄せているなど、誰も想像できなかった事と思います。
しかしそんな過信が、今回の大きな犠牲者をうんだ結果だとも言えます。
気象庁ではこの災害をきっかけに2013年8月30日から特別警報を新設し、適用することを発表しました。
これは今までの警報とは違い、重大な災害の危険が差し迫っているときに、最大限の警戒の呼びかけをする警報です。
特別警報が発令された場合
大雨特別警報 長崎 五島市全域に避難指示|NHKニュース
長崎県五島市は、大雨の特別警報が出されたことを受けて、20日午前10時5分に市内全域の1万9842世帯3万6770人に避難指示を出しました。 https://t.co/M8Va4CxxRV pic.twitter.com/IPKelsfaGK
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) July 20, 2019
2013年8月30日から適用された特別警報は、東日本大震災と紀伊半島に上陸した台風12号による大水害をきっかけに気象庁が新設された警報です。
これは今までの警報の基準をはるかに超える災害が予想され、非常な危険が迫っているときに知らせる特別な警報です。
この特別警報が発令された場合は、直ちに命を守る行動をとらなければなりません。
そして「10年に一度の」と言う言葉がポイントであり、危険が差し迫った異常な事態で、非常に危険な状態を知らせるものです。
ですからこの言葉を聞いたら、とにかく危機感を持って逃げる・避難すると言う事を肝に銘じて下さいね。
特別警報の種類
【防災情報】長崎県の大雨特別警報はすべて解除されましたが、五島や対馬では「土砂災害警戒情報」が発表されていて引き続き警戒が必要です。「斜面から小石が落ちてくる」「斜面の亀裂」「斜面からのわき水」などがけ崩れの前兆現象に気づいたら、直ぐに避難をすることが大切です。#大雨 #がけ崩れ pic.twitter.com/YUfQDcUt2w
— TBS NEWS 防災 (@TBSNEWS6) July 20, 2019
これまで気象庁では、台風や地震などで大雨、地震、津波、高潮と言うように警戒を呼び掛けてきました。
しかし2013年8月30日に新設した特別警報では、大雨、暴風、高潮、波浪、暴風雪、大雪の6種類が発表されるようになりました。
そしてこれらを発表する場合は、今までの警戒レベルをはるかに超える災害が想定され、十数年に一度の状況であると言う事が発表の基準になるようです。
また津波、火山噴火、地震の3種も今までも警戒を超えるレベルの名称でした。
特別警報の場合は大津波警報、噴火警報、緊急地震警報と危険度の高いレベルに限定して使われるようになりました。
命の危険を知らせる警報ですから、やはり一人一人が危機感を持てるような警戒レベルでないと改善されないですよね。
特に日本は地震、台風、土砂災害と危険を伴う災害が多く発生しやすい地域です、ですから警報の呼びかけは大切なものです。
特別警報の過去の事例
過去には未曽有の大災害と言われた東日本大震災では、2万人近くの死者や行方不明者を出しました。
特別警報対象になる災害でしたが、この災害を境に毎年のように大雨や土砂災害と大きな災害に見舞われています。
以下過去の事例です。
・2014年7月~9月
北海道、三重県の大雨と沖縄県の大雨、暴風、波浪、高潮
・2015年9月10日~11日
宮城県、栃木県、茨城県の大雨
・2016年10月3~4日
沖縄県本島の大雨、暴風、波浪、高潮
・2017年7月5日
福岡県、大分県、島根県の大雨
・2018年7月6日~8日
高知県西部、愛媛県南部、広島県、岡山県の大雨
・2019年7月20日
長崎県五島、対馬の大雨
このように毎年、大雨による災害で命を落とす人がたくさんいます。
今までとは違い気象が変化していて、身の危険を感じる天候も多くなってきているようですね。
今は特別警報が発令されたら、速やかに避難することが一番大切な事といえそうです。
以上特別警報について種類や過去の事例などを含めて解説しました。
https://yukibe.work/archives/2189